2025/02/19
コラム
建物の外壁や屋根を守るために重要な塗装の中でも、「防水塗装」と「撥水塗装」はよく比較されます。しかし、それぞれの特徴や用途には大きな違いがあります。防水塗装は水の侵入を完全に防ぐのに対し、撥水塗装は水を弾くことで素材自体を守る役割を果たします。
本記事では、防水塗装と撥水塗装の違い、それぞれのメリット・デメリット、適した用途について詳しく解説します。
まずは、防水塗装と撥水塗装の基本的な役割と機能の違いを確認しましょう。
・建物の外壁や屋根に塗布し、水の侵入を完全に防ぐ。
・ひび割れや隙間を埋める塗膜を形成し、内部への水の浸透を防止。
・屋根、ベランダ、外壁など雨に直接さらされる部分に適用。
・表面に薄い撥水層を作り、水を弾くことで素材を守る。
・塗膜を形成せず、建材の通気性を維持。
・コンクリート、木材、タイルなどの保護に適用。
それぞれの塗装には長所と短所があります。
・完全に水の侵入を防ぎ、雨漏り対策に最適。
・塗膜が厚いため、耐久性が高く長持ちする。
・ひび割れを補修する効果もある。
・施工費用が比較的高い。
・塗膜が硬化するため、建物の動きに対応しにくい場合がある。
・通気性が低く、湿気がこもる可能性がある。
・水を弾きながらも通気性を維持できる。
・施工が比較的簡単で費用も抑えられる。
・素材の見た目や質感を損なわずに保護できる。
・長期間の防水効果は期待できない。
・ひび割れや隙間を埋める効果がない。
・劣化が早く、定期的な塗り直しが必要。
どちらの塗装を選ぶべきかは、使用する場所や目的によります。
・屋上・ベランダ:雨水が直接当たるため、防水性が必要。
・外壁(特にモルタル・コンクリート):ひび割れを補修しながら防水効果を高める。
・浴室や水回り:湿気が多く、水の侵入を防ぎたい場所。
・木材やタイルの表面:通気性を維持しつつ、劣化を防ぐ。
・コンクリートの床や壁:雨水を弾きながら素材の通気を確保。
・レンガや石材:質感を保ちつつ、水による汚れや劣化を防ぐ。
それぞれの塗装の施工方法やメンテナンスも異なります。
・施工前に下地処理をしっかり行い、密着性を高める。
・ひび割れ補修を施し、塗膜を均一に塗布。
・乾燥時間を守り、適切な厚みの塗膜を形成する。
・表面の汚れや油分をしっかり除去。
・均一に塗布し、ムラなく仕上げる。
・劣化が早いため、2~3年ごとに再塗装を行う。
・防水塗装:5~10年ごとに再塗装を検討。
・撥水塗装:効果が低下したらこまめに塗り直し。
・どちらの塗装も、定期的に表面の清掃を行い、劣化を防ぐ。
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