2024/05/24
コラム
食料品や電気代など何かと値上げが続く昨今ですが、2024年4月から足場代も値上がりします。
なぜ足場代まで値上げするのでしょうか?
そのヒントは、作業員の安全性にあります。
値上げの背景や、2024年4月からの足場代の相場を解説するので、それぞれ詳しく見ていきましょう。
2024年4月から、足場代が値上がりしました。
これまでは、1平方メートルあたり600円~1000円が相場とされていて、一般的な戸建てで計算すると20万円~30万円が目安でした。
この足場代の価格が、4月より2倍近く上がります。
値上がりの理由は、労働安全衛生規則が改正されたことです。
厚生労働省は「令和6年4月1日以降、幅が1メートル以上の箇所において足場を使用するときは、原則として本足場を使用する必要があります」と明文化しました。
ここで重要なのが「本足場」です。
「本足場」は別名「二側足場」といわれ、縦の支柱が外側と内側の両方にあるのが特徴です。
それまでは一側足場が主流で、手すりの設置が任意だったため、作業員の墜落や転落事故が少なくありませんでした。建設業の死亡災害は40%とされていて、作業員の安全確保が急務でした。
そこで発表されたのが、先ほどの労働安全衛生規則です。
今までの一側足場から二側足場へと切り替えることで、作業員の安全確保を最優先にしているのです。
足場代が値上がりした背景をお伝えしましたが、一側足場から二側足場へと切り替えるとなぜ足場代が上がるのでしょうか。
その理由は、大きく分けて3つあります。
1つ目の理由は、人件費の増加です。
一側足場よりも二側足場のほうが設置に労力がかかるので、今までと同じ人数・同じ作業時間というわけにいきません。
足場が複雑になるほど時間がかかるため、つまり人件費が増加するため、足場代に反映されるのです。
一側足場よりも二側足場のほうが、足場に必要な部材が多くなります。
その材料費が足場代に反映されるので、必然的に値上げとなってしまうのです。
足場に必要な部材が多くなると、1台のトラックに入りきらないことがあります。
その場合は2台目のトラックも出さなければなりません。
トラックが増えれば、ドライバーを確保したりガソリン代が増えたりなど、なにかとコストがかかります。つまり、その費用が足場代として反映されるのです。
足場が増える→ 各種コスト(人件費や材料費など)がかかる→ 足場代がかかる
という流れがお分かりいただけたかと思います。
値上げするのはつらいですが、作業員の安全には代えられません。
今後、別の背景でさらに足場代が値上がりするかもしれないので、塗装を躊躇している方は早めに業者に相談することをおすすめします。
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