2025/11/21
コラム
屋根材ごとの塗装寿命と最適なメンテナンス周期
屋根は住宅の中でももっとも過酷な環境にさらされる部分です。太陽光や雨風を直接受けるため、定期的なメンテナンスが欠かせません。しかし、屋根材の種類によって塗装の寿命やメンテナンスのタイミングは異なります。「いつ塗り替えたらいいの？」「うちは何年持つの？」といった疑問を解消するために、この記事では主要な屋根材ごとの塗装寿命と最適なメンテナンス周期について詳しく解説します。
- 屋根材の種類と特徴を知ろう
- 屋根材ごとの塗装寿命と目安周期
- メンテナンス周期を見極めるサイン
- 寿命を延ばすためにできること
屋根材の種類と特徴を知ろう
スレート（カラーベスト・コロニアル）
最も普及している屋根材。軽量で施工しやすい反面、塗膜が紫外線に弱く、劣化が進みやすい。
金属屋根（ガルバリウム鋼板など）
軽量かつ耐久性が高く、近年人気上昇中。ただし、表面塗装の劣化でサビが発生することがある。
セメント瓦（モニエル瓦など）
厚みがあり断熱性が高いが、塗膜が劣化すると水を吸いやすくなるため、塗装メンテナンスが必須。
粘土瓦（日本瓦）
塗装が不要な素材。割れやズレなど構造的な点検は必要だが、基本的に塗り替えは不要。
屋根材ごとの塗装寿命と目安周期
スレート屋根：塗装寿命7～10年
最初の塗装から7～10年を目安に再塗装が必要。表面にチョーキング（粉吹き）が見られたら要注意。
金属屋根：塗装寿命10～15年
ガルバリウム鋼板は比較的長持ちするが、表面塗膜が劣化するとサビが急激に広がるため、定期点検が重要。
セメント瓦：塗装寿命10～15年
セメント瓦は塗装によって防水性を維持しているため、塗膜の劣化を放置すると雨漏りにつながる危険性がある。
粘土瓦：塗装不要（点検は10年ごとに）
塗装は必要ないが、漆喰や下地部分の劣化点検は10年に1回程度行うのが望ましい。
メンテナンス周期を見極めるサイン
チョーキング現象が見られる
表面を触って白い粉がつく場合、塗膜が劣化している証拠です。塗り替え時期のサインといえます。
コケや藻の発生
湿気が多い環境では、塗膜の防水性が落ちるとコケや藻が発生しやすくなります。放置はNG。
サビ・ひび割れの出現
金属屋根ではサビ、スレートやセメント瓦ではひび割れが塗装劣化の代表的な兆候です。
雨音が大きくなった
雨音の変化も屋根劣化のサインです。防水層が薄くなっている可能性があります。
寿命を延ばすためにできること
定期的な点検をプロに依頼
自分では見えない屋根の状態は、専門業者に年1回程度点検を依頼するのが理想的です。
早めの塗装でトータルコストを抑える
劣化が進んでからの補修は高額になりがち。適切なタイミングでの塗装がコストパフォーマンスを高めます。
信頼できる業者を選ぶ
「まだ塗らなくても大丈夫ですよ」と言うだけの業者ではなく、写真付きで状況を説明してくれる業者を選びましょう。