2025/11/28
コラム
見落としがちなベランダ笠木の防水劣化に注意！
外壁や屋根の塗装には注意を払っていても、意外と見落とされがちなのが「ベランダの笠木（かさぎ）」です。笠木はベランダの手すり上部に取り付けられる部材で、建物の防水性においても非常に重要な役割を果たしています。ここが劣化すると、そこから雨水が侵入し、内部腐食や雨漏りの原因になることも。この記事では、笠木の防水劣化がもたらすリスクと、見極め方・メンテナンスのポイントをわかりやすく解説します。
- 笠木とは？見た目以上に重要な部材
- 笠木の防水が劣化するとどうなる？
- 見極めポイントと定期チェック方法
- 笠木のメンテナンス方法と予防策
笠木とは？見た目以上に重要な部材
笠木の基本的な役割
笠木はベランダの手すりや腰壁の上部に取り付けられ、建材の接合部分や開口部を保護する役割を担っています。見た目はシンプルですが、防水面では非常に重要です。
雨水の侵入口になりやすい箇所
外壁と笠木の取り合い部分や、ビス穴などから雨水が侵入しやすく、内部構造が腐食するケースも少なくありません。
素材によって劣化の仕方が異なる
金属製、アルミ製、木製など種類があり、それぞれに特有の劣化症状（サビ、腐食、反りなど）があります。
笠木の防水が劣化するとどうなる？
雨漏りの発生
笠木部分から雨水が内部に侵入すると、壁の中に水がたまり、見えないところで雨漏りが進行することも。
躯体の腐食やカビの原因に
防水層の下にある下地材が湿気を含み続けることで、腐食やカビの発生、ひいては構造上の問題へと発展する恐れもあります。
外観の劣化と剥がれ
塗膜が剥がれたり、ビス周りがサビたりと、劣化が進むと見た目にも悪影響を及ぼします。
資産価値の低下
ベランダや外観の劣化は住宅全体の資産価値にも関わるため、放置は禁物です。
見極めポイントと定期チェック方法
ビス周りのサビや浮きがある
笠木を固定しているビス周辺にサビが出ていたら、防水層に不具合が出ている可能性が高いです。
コーキングの劣化
接合部に充填されたシーリング材（コーキング）がひび割れていたら、防水効果が低下しているサイン。
水染み・変色・塗膜の剥がれ
笠木まわりの壁に水染みがある、もしくは塗装の浮きや剥がれが見られる場合、すでに雨水が侵入している可能性があります。
手すりのグラつき
取り付け部分が劣化していると、手すりがぐらつくことも。安全面から見ても早急な点検が必要です。
笠木のメンテナンス方法と予防策
トップコートや防水材の再施工
塗膜の劣化が軽微であれば、トップコートの再施工や部分補修で対応可能です。
コーキングの打ち替え
接合部のコーキングを打ち直すことで、防水性能を回復させることができます。
笠木の交換・板金巻き直し
金属製の笠木が重度のサビや変形を起こしている場合は、交換や板金の巻き直しが必要です。
定期点検と併せた外壁塗装の検討
外壁塗装と同時に笠木の点検・補修を行うことで、足場代を節約でき、効率よくメンテナンスが可能です。