2024/03/07
コラム
トタン屋根は、工場や倉庫の屋根によく使われています。
ひと昔前は住宅の屋根材としても普及していましたが、今ではあまり見かけません。
しかし外壁や塀など、トタン屋根を採用する建物もいまだ根強く残っています。
トタン屋根の特徴を紹介するので、ぜひリフォームの参考にしてください。
トタン屋根とは、「トタン板」を使った屋根のことです。トタン板は板状の屋根材で、薄い合板に亜鉛をメッキしてつくられています。
トタン屋根が住宅の屋根材として普及していたのは、大正時代~高度経済成長期です。
それまでは日本瓦がメジャーでしたが、工期が長く費用もかさみ、重量もあるのが難点でした。しかし、トタン屋根がさびにくく長持ちすることから次第に広まっていったのです。
現在はガルバリウム鋼板やスレート屋根が主流になっていますが、一般的な住宅でも、雨樋の建材・塀・外壁などでトタンが使われることもあります。
トタン屋根のメリットは主に3つあります。
「雨漏りしにくい」「リーズナブル」「地震に強い」について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
トタン屋根は、大きな金属板を張り合わせてつくられます。
継ぎ目が少ないので雨水が侵入するリスクが低く、フラットに近い屋根でも安心して使えるでしょう。
雪が積もっても、雨漏りの心配は少なめです。そのため雪国の建物にはトタンがよく採用されています。
トタン屋根は、瓦屋根などと比べてリーズナブルです。
雨水が打ちつける音が響くため、住宅の屋根にはあまり適していませんが。工場や倉庫の屋根材には最適でしょう。
トタン屋根は軽量なので、建物への負担が少なめです。実際、瓦屋根と比較しても1/10程度とされています。
大地震が頻発する日本において、耐震性の高いトタン屋根は心強いでしょう。
さまざまなメリットのあるトタン屋根ですが、一方でデメリットも存在します。
住宅の屋根にはあまり向いていませんが、工場や倉庫など他の屋根材としては最適でしょう。
トタン屋根は金属なので、雨が打ちつけると室内によく響きます。
特に暴風雨のような天候だと、大きな声で会話しなければならないかもしれません。
こちらも金属屋根の特性ですが、熱伝導率が良いので夏は室内がかなり熱くなるでしょう。
耐熱性のある内装材を設置したり、断熱材をたくさん入れたりなど、工夫が求められます。
トタン屋根は大正時代に普及し始めた屋根材です。そのため築年数の長い住宅は、今でもトタン屋根を採用していることが少なくありません。
薄く、和風なので、令和の一般的な住宅のテイストではなさそうです。もちろんそれが魅力でもあるのですが、重厚感・高級感の面でも他の屋根材と比較して劣りがちです。
トタン屋根の表面はサビやすいため、一か所でも傷ついたり剥がれたりすると、そこから腐食が進行していきます。
放置していると穴が開きかねないので、早急な対策が必要です。
耐久年数は10年程度なので、定期的な葺き替えも欠かせません。
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