2025/05/26
コラム
外壁にできるクラック(ひび割れ)は、建物の美観を損ねるだけでなく、雨水の浸入や構造材の劣化など、大きなダメージへとつながる恐れがあります。特に築年数の経過した住宅では発生しやすく、早めの対処が欠かせません。そこで注目されているのが「クラックに強い塗装」です。
本記事では、ひび割れを防ぐ・補修するために有効な塗料や施工技法、注意点を詳しく解説します。塗装で建物をしっかり守りましょう。
クラックには細かい表面の「ヘアークラック」と、深刻な構造的問題につながる「構造クラック」があります。前者は塗膜の経年劣化が原因、後者は地震・地盤沈下・構造材の変形などが主な要因です。
雨水の浸入により内部の腐食、断熱材の劣化、カビの発生などが進行します。特に冬場は凍結膨張によってさらにひびが広がることも。早期の発見と対処が建物寿命に直結します。
ひび割れに追従する「弾性塗料」は、塗膜が柔らかく伸縮性があるため、ヘアークラックを防ぐのに効果的。モルタル壁との相性が良く、防水性も高いのが特徴です。
「可とう性=柔らかさ」に特化した高性能塗料で、構造に追従してクラックをカバー。耐候性・防水性も兼ね備え、マンションの大規模修繕でも使われています。
防水機能を重視する場合は、ウレタンやシリコン系の塗料も有効です。雨水の浸入を防ぎ、ひびの拡大を抑制する効果があります。
いかに高性能な塗料でも、ひび割れを補修せずにそのまま塗装すると効果は半減します。補修材による充填・コーキング処理など、下地処理が極めて重要です。
微弾性フィラーを下塗りに使うことで、細かいひびを埋めながら、上塗り塗料との密着性も高まります。これにより長期的な塗膜の安定性が確保されます。
クラック対策塗装後も、経年劣化による再発の可能性があるため、3~5年ごとの定期点検をおすすめします。早期発見が再塗装のタイミング判断にも役立ちます。
弾性塗料はモルタル壁には有効ですが、サイディング壁には適さない場合があります。相性が悪いと塗膜の膨れや剥がれが発生することもあるため、事前に確認を。
市販の補修材で簡易的に埋めるケースもありますが、根本原因への対処や塗料選定、下地処理などは専門知識が必要。専門業者への依頼が確実です。
施工単価が安すぎる場合、下地処理を省いたり、低品質な塗料が使われている可能性も。見積もりは内容をよく確認し、信頼できる業者を選びましょう。
大和装業株式会社へのお見積りや、ご質問等お問い合わせは以下より行っていただけます