2025/10/24
コラム
見積書に書かれた「外壁塗装工事 一式」。一見すると「すべてまとめてやってくれる」と思いがちですが、この“一式”という表現には注意が必要です。実はこの言葉の裏には、塗ってほしかった部位や工程が含まれていなかった――という“作業抜け”のトラブルが潜んでいることも。本記事では、「一式表記」がなぜ危険なのか、どんな作業が省かれやすいのか、そして後悔しないための見積もりチェック法を詳しく解説します。
「一式」とは“すべてまとめて”という意味ではなく、“詳細の記載を省略した”というだけ。何が含まれていて、何が省かれているかは、業者ごとに異なるため非常に不明瞭です。
後から「破風板は塗られていなかった」「ベランダ床は対象外だった」と気づいても、業者は「一式に含めていない」と主張できてしまう余地があります。
一式表記を避け、どんな作業をどの範囲で行うのかを明確にした見積書をもらうことが、トラブル予防の第一歩です。
外壁本体だけではなく、付帯部もセットで塗装されると思っていたら対象外だったというケースは多くあります。特に、色が変わると目立つ箇所なので要注意です。
足場がないと塗りにくい場所や、家の下部にあるパーツなどは、「そこまで塗るとは思わなかった」として見積もりから抜けていることがあります。
見えない部分の作業は「省略されやすい」代表格です。下地の処理や塗料の密着を高める作業が抜けていると、仕上がりの耐久性に大きく影響します。
塗装とは別工種になるため、明示的に含まれていない限り対象外です。「塗装と一緒に防水もやってくれる」と思い込むのは危険です。
足場、高圧洗浄、下塗り・中塗り・上塗り、付帯部、養生、保証など、それぞれが明記されているかをチェックしましょう。
「外壁」「軒天」「破風」「雨樋」など、パーツごとの記載があるかを確認することで、塗り漏れのリスクを回避できます。
塗料名、メーカー、グレード、中塗り・上塗り回数などが書かれていない場合、安価な塗料で済まされる可能性もあります。
「これは含まれていますか?」という質問に対し、丁寧に答え、必要に応じて見積もりを修正してくれる業者が信頼できます。
「ここはどうしますか?」「この部分は追加対象です」とその場で話し合いながら調査してくれる業者は、作業抜けが起きにくいです。
塗装範囲にマーキングした図面や写真付きの提案書があれば、イメージも具体化され、誤解が起きにくくなります。
あいまいなまま契約を進めず、話し合った内容を記録・文書化してくれる姿勢は、誠実な証です。
大和装業株式会社へのお見積りや、ご質問等お問い合わせは以下より行っていただけます