2025/12/22
コラム
防水塗装は、建物の耐久性を守るために欠かせない工事ですが、仕上がりの良し悪しを左右するのが「天候」や「湿度」などの気象条件」です。晴れているから大丈夫、と思いがちですが、実は見えない空気中の水分や気温の変化が、塗膜の密着性や耐久性に大きな影響を及ぼします。この記事では、防水塗装を行ううえで注意すべき天候・湿度のポイントや、最適な施工時期の考え方について、わかりやすく解説します。
防水塗装は乾燥時間を要する作業が多く、塗布中や乾燥中に雨が降ると塗膜が流れてしまったり、膨れや剥がれの原因になります。施工そのものが中止になるケースも少なくありません。
強い風が吹く日は、塵やホコリが塗膜に付着して仕上がりが悪くなる恐れがあります。また、高所作業での危険性も増すため、風速5m以上の日は注意が必要です。
朝晩の冷え込みが厳しい時期は、屋根や外壁表面に霜や結露が生じやすく、塗料の密着性が低下します。表面が濡れていると気づかず施工すると、後々不具合の原因になります。
多くの塗料メーカーは、湿度が85%を超える状況での施工を推奨していません。湿気が多いと塗料の乾燥が遅くなり、硬化不良やベタつき、仕上がり不良が生じます。
一部の水性塗料は空気中の水分と反応して硬化しますが、逆に多すぎる湿気は過剰反応や仕上がりのムラにつながるため注意が必要です。
湿度が高いと乾燥時間が通常の倍以上かかることもあり、予定通りの工程が組みにくくなるのが実情です。工期の延長が必要になるケースも想定しておくべきです。
日本では、4月〜5月、10月〜11月頃が最も安定した塗装シーズンとされています。湿度も比較的低く、日中の気温も塗料の乾燥に適した温度帯になります。
6月の梅雨や9月の台風シーズンは天気が読めず、突発的な雨のリスクも高いため施工には不向きです。急な天候変化に対応できる業者かどうかも選定のポイントになります。
真夏は気温が高く、塗料が早く乾きすぎて塗膜が均一に広がらないことがあるため、午前中の涼しい時間帯に施工を集中させるケースもあります。
「天気が悪い=延期」は品質を守るための判断です。あらかじめ予備日を設定するなど、柔軟なスケジュール調整が不可欠です。
施工前の調査時に、ひび割れ・カビ・コケなどの有無を確認し、必要な補修内容を把握しておくと、短い晴天期間でも効率的に作業が進みます。
急な天候変化にも即座に対応できる体制があるか、施工管理が柔軟かどうかも、業者選びの重要な基準となります。
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